概要
ここでは2010年代に起こった第五次バンドブームについて偏った見方で紹介します。
まず一般的に言われているバンドブーム。
【第一次バンドブーム】1970年代後半が始まりで代表的なバンドはサザンオールスターズやRCサクセションなど。
【第二次バンドブーム】1980年代後半が始まりでBOOWY、THE BLUE HEARTSなど。
【第三次バンドブーム】1990年代中盤が始まりでMr.Children、GLAY、L’Arc-en-Cielなど。(※同時期にヴィジュアル系バンドブームも到来)
【第四次バンドブーム】2000年代前半が始まりでBUMP OF CHICKEN、ORANGE RANGEなど。(※この間にヴィジュアル系ブームは一度影を潜めるも、ネオヴィジュアル系として新たなブームとなる)
第五次バンドブーム
主に2010年代に起こったバンドブーム。
2000年代後半は目立つほど新たなバンドは出てこず、AKB48(握手券商法)や嵐が大きく台頭し、CDの年間セールスもこの二組が席巻。
潮目が大きく変わったのがSEKAI NO OWARIの登場。2013年にリリースされた『RPG』でブレイクして2014年にリリースされた『Dragon Night』通称ドラゲナイで人気を不動のものにする。
2010年代を代表するバンドの筆頭格はセカオワで間違いない。ただセカオワってバンドなの?と疑問に思う人も居るかもしれないですがここではバンドとします。
バンドの事を書く前に2010年代に大きく躍進したバンドを軽く紹介。
SEKAI NO OWARI、ゴールデンボンバー、KANA-BOON、ゲスの極み乙女。、ONE OK ROCK、サカナクション、UNISON SQUARE GARDEN、back number、[Alexandros]、WANIMA、Suchmos、King Gnu、Official髭男dism
認知度が高い1曲を持ったバンドはこれくらい。アリーナクラスだとMAN WITH A MISSIONやTHE ORAL CIGARETTESなどの活躍も目立ちますが、これと言った1曲は無い印象。
各バンドが広く認知されるきっかけとなった曲を年毎に分けてみる。
【2010年】
【2011年】女々しくて(金)
【2012年】The Beginning(湾)
【2013年】RPG(終)、ミュージック(魚)
【2014年】フルドライブ(虫)
【2015年】私以外私じゃないの(極)、ヒロイン(後)、ワタリドリ(泥)、シュガーソングとビターステップ(庭)
【2016年】STAY TUNE(幸)
【2017年】やってみよう(鰐)
【2018年】
【2019年】白日(王)、Pretender(髭)
2017年~2018年はジャニーズとAKBグループを除けば米津玄師とあいみょんの大活躍が目立った年でしたね。
SEKAI NO OWARI
彼らは音楽だけじゃなくバンドとしての背景が個性的であり、ドラマがあったのもインパクトが大きく、バンドを印象付けるには十分すぎる要素だったような気がします。
ボーカルFukaseの「初めてギターを見た時、この限りある音の組み合わせで音楽を作るという数学的なものに不自由さを感じた。だから今でもギターは好きじゃない。」この発言はネット上でもよく取り上げられ批判の燃料として使われていました。
現在のセカオワはメディア(特にテレビ)へ露出は控えて海外に向けての活動に力を入れており、国内での新規ファン獲得する気はあまりないように感じます。
どちらかと言えば国内でガラパゴス化してるというか、フェスなどには出演しているが消極的で他のミュージシャンと一線を引いた独立国家のような状態の印象。
ファン同士の結束は高い分、新規の人からすればかなり敷居が高く感じると思います。
ゴールデンボンバー
エアバンド。これはバンドではないですが一応エアバンド。
『女々しくて』が空前の大ヒット。一時期歌舞伎町では『女々しくて』かBIGBANGの『FANTASTIC BABY』をカラオケで歌っておけば間違いないと言われたほど。
その後大きなヒットはないものの、バラエティに富んだ曲とボーカル鬼龍院翔の才能で現在も生き残っています。
楽曲をQRコードで無料配布したり令和発表後、即座に曲をYouTubeにアップしたり軽いフットワークと確かな嗅覚、謙虚さを兼ね備えた集団です。
独断と偏見のメンバーの役割は
鬼龍院翔 – ミュージシャン
喜矢武豊 – 遊び人orスノーボーダー
歌広場淳 – プロゲーマーに勝った男
樽美酒研二 – SASUKE
ONE OK ROCK
今や2010年代だけではなく日本を代表するバンド。
集客力だけで考えれば邦楽バンドの中ではTOP5に入るレベル。
昨今は俺たちについてこれない奴は置いてくぞと言わんばかりの舵の切り方を見せています。
『The Beginning』が実写版るろうに剣心に起用されたことで広く認知されるようになりました。
それまでもジャニーズファンや邦ロック好きには十分すぎるほどの知名度。
このバンドの一番の魅力はボーカルTakaの歌唱力とカリスマ性に尽きますね。
メディア(特にテレビ)露出に対しては消極的なため、存在そのものが消費されるスピードもかなり緩やか。
とにかくやべーファンが多い。
サカナクション
サカナクションは『ミュージック』と『新宝島』で迷いました。
ボーカル山口一郎による音楽への飽くなき探求心を音や映像にして表現していくバンド。
とにかく前衛的で曲の良し悪しや好みは置いといて常に音楽の在り方、表現の幅の可能性を模索してる印象を持っています。
個人的に次は何をやってくれるんだろうと楽しみなバンド。
バンドの雰囲気も楽曲もクセが強いので好き嫌いがけっこう分れそうなバンドでしょう。
KANA-BOON
『ないものねだり』『フルドライブ』『シルエット』の3曲を残し見事に消え去ったバンド。
ベースの飯田と清水富美加との不倫報道で瀕死のバンドにとどめを刺す形になる。
そして2019年6月に起きた飯田祐馬失踪事件。
6月5日から音信不通で6月15日に帰宅した模様。10日間と短い家出。
その後しばらく活動を休止すると発表しTwitterは更新していない状況。個人的にはダイバーが一番好きです。
※その後2019年11月12日、正式に飯田祐馬の脱退が発表された。
ゲスの極み乙女。
ゲスキノコこと川谷絵音率いるバンド。
いいバンドなのにどうしてもベッキーとのセンテススプリング事件が先に語られてしまう。
2010年代を代表する特大スキャンダル起こした張本人。
本人が蒔いた種だが文春によって狂わされたバンドと言えるでしょう。
音楽を表現するミュージシャンが音楽以外の事で落ちていくのはバカタレ。
センテススプリング事件が完全鎮火する前に未成年のタレントと色々あって世間的なイメージは地に落ちた模様。
川谷絵音は2011年にこんなおもしろツイートをしています
「miwaってシンガーソングライター?が音楽舐めてるとしか思えない。」「フランプールのボーカルがジャニーズみたいなライブパフォーマンスだった。 意識してるんだろうなぁ。ああはなりたくないなぁ。」「フランプールのベースの人って吉高由里子と付き合ってるんだよね。。。はあ。。」
back number
女々しい歌詞がウリの3人組バンド。
小林武司がプロデュースを担当したことにより第二のミスチル候補筆頭。
でしたが髭男の台頭もあり筆頭候補の地位が揺らいでる状態。
日本人の琴線に触れる美しいメロディと日常的な歌詞を武器に次々とヒット曲を飛ばしドームツアーも成功させましたが、事件が起きます。
ボーカル清水依与吏よる『清水着事件』
スキャンダルのメインは彼の二股。モテない男の心情を歌ってた本人が実はモテてたのはまぁどうでもいい。
二股なんて興味もない。
相手の水着を着ておどけてる写真の破壊力が問題でした。
なんだか見てはいけないものを見てしまった気分。
今後テレビでback numberを見てもこのシャツ脱いだら水着なのかなぁ?と思ってしまうほどの強烈なインパクトを与えた。
[Alexandros]
ワタリドリの人たち。
これが世間一般のイメージだろう。
現在ドラムの庄村聡泰はジストニアで活動を休止中。(2020年1月にバンドから勇退と言う名の脱退を発表)
個人的にこのバンドで一番疑問に思う事はあと10年後に今の曲歌えるの?と心配になるほど高い。
しかし、ボーカル川上洋平の喉はめちゃくちゃ強いらしいです。
このバンドを語る上で改名問題は避けて通れないが今回は割愛。
いい曲はたくさんあるのにワタリドリが強すぎて薄まってる印象。
UNISON SQUARE GARDEN
アニソンスクエアガーデンと揶揄されるほどアニメ界からの信頼が厚いバンド。
アニソンと並んでこのバンドで語られるのがベース田淵智也の存在。
テレビなどに出演した場合は強烈なインパクトを残します。
ボーカル斎藤宏介の声がわりと特徴的なので好き嫌いは分れるでしょう。
アニメタイアップを担当するとアニメ経由で新規のファンが流入してきますが、このバンドのファンは最もその弊害と闘ってきたファンだと思います。
Suchmos
サチモス。紅白歌合戦でお茶の間を一瞬で凍り付かせた呪文「臭くて汚ねぇライブハウスからきました」を最後に消えた新進気鋭のバンド。
あの日の困惑に満ちた長谷部選手の顔忘れてはならない。
『STAY TUNE』で知名度も上がりNHKのサッカーテーマソングとして発表された『VOLT-AGE』は残念ながら多くの人の期待を裏切る形となりました。
ネット上では倍野菜vs温野菜論争など、何かとネタにされているが、なんだかんだ愛されているバンドです。
2018年のフジロックでは圧倒的な認知度の『STAY TUNE』はやらずマイナーな曲ばかりで攻め、「ありがとう木々たちよ」と木に感謝する伝説を残す。
消えたと言っても2019年は横浜スタジアムでワンマンライブもやっており単にメディアに露出しなくなっただけですね。
WANIMA
今回挙げてるバンドの中では一番国民的感があるバンド。
やはり陽キャのイメージが強いからだと思います。闇を抱えた狂気の笑顔はネットというフィルターを介しても陰キャには毒。
印象としては見るたびに苦しそうに歌ってるように感じます。
曲のkey合ってないんじゃねーの?と思う人も多いでしょう。
このバンドもバンドのオフィシャルTwitterで過去に看過できない暴言を連発しています。
川谷絵音がまだ可愛く思えるレベルのツイート。
よくそこまで他人に関心持てるなと思いました。
King Gnu
2019年に『白日』で大ブレイク。
全作詞作曲を手掛ける常田大希は「洋楽大好きでJ-POPの構造を知らなかった。ある日、米津くんにサビがないと日本じゃ売れないと言われ、J-POPの構造と人気曲の作り方を教えてもらって一番最初に形にしたのが白日」このような事を語っています。
結果売れたんだから凄い。
King Gnu好きと言っておくことがちょっとファッションの一つになってるように感じます。
それくらいお洒落度が高いバンド。
しかし、今は流行り過ぎてミーハー感が出ている。
井口理のキャラが濃い。
Official髭男dism
2019年は髭男の年だったでしょう。
ストリーミングランキング見たら半分くらい髭男。
去年のあいみょんのような状態。
まだこのバンドの勢いは続きそうな感じはする。
思えば、このバンドのブレイクもあいみょんのブレイクも関ジャムという番組で取り上げて火が付いた印象が強いです。
最後に
2010年代はアイドル戦国時代、第二次韓流ブーム、EXILE一族の躍進、第五次バンドブーム。
2020年代は何が流行るんでしょうか。ただバンドと言う形態は無くなりはしないものの減少はしていくでしょう。
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